- はじめに
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認知症は、本人や家族にとって大きな試練です。それは、徐々にできていたことができなくなり、介護無しでは生活できなくなることを本人や家族が目の当たりにすることを意味します。
認知症かも…と思った時に何をしたら良いのか? - 認知症の徴候かも…
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認知症の初期症状は、しばしば見過ごされがちです。頻繁な転倒や物忘れは、老化の自然な過程として受け入れられることが多いのです。しかし、これらの兆候は、治療可能な病気の警告信号である可能性があります。
- 私の母の場合…
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60歳で記憶障害と転倒を繰り返し、歩行が困難になりました。
デイサービスをうけるために介護認定を受け、近医を受診して介護認定の際に必要な診断書を書いてもらいました。
それ以降は、特に何も治療せずに病状の進行は遅かったものの、30年経過した現在では歩行が困難になり車いす、自身で起き上がることもできない状態になっています。
私は、母の転倒を認知症の兆候として振り返り、もしかしたら治療可能な病気だったのではないかと考えています。 - 専門の診療科に受診していたら
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介護は、家族にとって心身の負担が大きいものです。それは、時間的、経済的、感情的なリソースを要求します。
認知症は病名ではなく病状にすぎません。認知症の症状には、アルツハイマー病やレビー小体型認知症などの疾患以外に正常圧水頭症やビタミンB12欠乏症など、適切な治療を受ければ改善が見込める病状も存在します。もし介護サービスだけでなく、原因を探して治療していたら、母は今でも認知症ではなかったかもしれません。認知症としての母の30年間、父の20数年間の介護生活、私の5年間の人生は、もしかすると違っていたかもしれません。 - まとめ
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認知症ケアは、診断と治療が全て解決するわけではありませんが、適切な診断と治療を受けることが重要です。早期発見と治療は、症状の進行を遅らせ、生活の質を向上させる可能性があります。そのためには、認知症の診断ではなく、なぜ認知症になったのかの原因疾患を診断してもらうことが重要です。
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